そういった際に必ずといっていいほど論争になるのが、原作との違い。
原作ファンからするとちょっとした違いにも敏感になり、攻撃の材料にしてしまうようですね。
漫画の場合も藤子作品に限らず、アニメから入ったという人は多いでしょう。
藤子不二雄先生自身は原作とアニメは違うものだと捉えていたそうで、その違いをむしろ楽しんでいたといいます。
今日はそんな原作とアニメの違いが分かる話しを紹介しましょう。

ドラえもん (2) (てんとう虫コミックス)
アニメで観た記憶がある方も多いかと思う、ドラえもんの名作です。
[テクスト]テストにアンキパン @ てんとう虫コミックス 第2巻 等
のっけから名シーンですね(笑)
明日のテストに困っているはずなのになぜか枕とやかんを持って走り回っています。
ところが理由を聞いたドラえもんは
なあんだ。
と言って部屋を出て行こうとします。
この後のやりとりがまた面白い。
学校を吹き飛ばそうと言ったり、先生をゴリラにしようと乱暴な提案をしたり。
ようするに、ただただ助けるつもりはなく、戒めようとしているんですね。
この辺りは特にアニメ版のドラえもんとの違いはないですかね。
ちなみに、この2つのアイテムの内1つは後ほど活用しますね。
そこで出すのが『アンキパン』です。
冷静に考えればこんなに効率の悪い道具はないですよね。
利口な読者ならば悪い予感はこの時点でします(笑)
そしてのび太くんは静香ちゃんの家へ行きます。
そこで、アンキパンで気を良くしたのび太くんが記憶力に自信があることを自慢した際の静香ちゃんの返しです。
クラスでいちばんわすれんぼのあんたが?
そう言ってお腹を抱えて笑っています。
一応「ホホホ」と上品に笑ってみせていますが、アニメ版の静香ちゃんを見慣れている人からすると意外な一面かもしれませんね。
原作では結構「あんた」と呼んでいる場面はあるのですが、アニメ版では一貫して「のび太さん」だと思います。この辺も違和感があるかも知れませんね。
ともかくも、そう言われたのび太くんは余計なことにアンキパンを使って電話帳の番号を覚えたり、そうかと思ったらおやつに出された草もちを食べたりと後先を考えないことをしています。
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そして家に帰ったら家に帰ったで、母の日ということでおとうさんが豪勢な料理を作ってくれてるもんだからそれを食べなくてはいけなくなったり。
アンキパン学習法に適さない状況が作られていきます。
しかしまだテスト範囲を覚えきっていないのび太くんに、ドラえもんは厳しい言葉を投げつけます。
水でながしこめっ。
そして馬乗りになって鬼の形相で口にパンを詰め込むんです。
なにがなんでも、ぜんぶたべさせる。
う~ん、徹底したスパルタ教育ですね。
ただこの画はこのご時勢では完全に放送不可でしょう。
そして予想通り、次の朝全て下してしまいます。
ところがドラえもんはそれを心配するどころか、
一ページめからたべなおしだ。
と、最後までスパルタ教育を徹底しようとします。
最後のび太くんが
勉強はつらいなあ。
と言いながらパンを食べている姿は、どこか間が抜けているというか、 微笑ましささえ感じてしまいますね。
それでも皆さんはアンキパンが欲しいと思ったことがありますか?
私は・・・・・実はありますよ(笑)
老使徒

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